ねじ取り付けの注意点

LABORATORY
OF A SCREW
ねじの研究室

ねじ取り付けの注意点

ここでは、他の項で取り上げていない、ねじを取り付けるうえで注意する点を掲載します。

⇒大きな振動性外力による破壊

適正な締付けがされていても、作用する外力が大きすぎるとねじは疲労破壊します。大きな振動性外力が作用する事が予想される場合は、ねじの非破壊設計をやり直す必要があります。

⇒大きな負荷を受けたねじの使用

予期せぬ事故などで、一度でも大きな負荷がかかったねじには、微小割れや内部欠損が生じている可能性があります。一見なんともなくとも後々破壊の原因になる可能性があるため、新しいねじに取り替える必要があります。

⇒傾いている部位での使用

ねじが着座する面や被締付け部材の接合面が傾いていないか注意が必要です。もし傾きがあった場合、締付けたときにねじの内部応力は引張り方向だけでなく、曲げの力が加わります。この状態ではねじは許容応力よりはるかに小さい力で破壊されます。タッピンねじが斜めに締付けられたときも同じ現象が起こるため注意が必要です。

⇒保証荷重に注意すること

ねじには保証荷重が決まっている製品があります。(アイボルト・アイナット等)これを超えた荷重がかかると、ねじは破壊される恐れがあります。蝶ボルト・蝶ナットにもトルクはく離強さが決まっており、これを保証トルクと考えて使用する必要があります。