ここでは、六角ボルト・六角ナットのJIS附属書廃止問題とは何かを、そこに至る経緯を踏まえてご説明致します。
六角ボルト(JIS B 1180)・六角ナット(JIS B 1181)の現行規格は、2004年に改正が行われました。その際、現行規格の附属書1を2009年12月31日で廃止するよう明記されました。附属書1とは、1985年の改正時に本体規格から附属書に移行された規格であり、現在国内で使用される六角ボルト・六角ナットの大半がこの規格で規定されているものが使用されている為、廃止期限までの生産・使用者への周知徹底が問題となりました。
● 変更の背景 | JIS規格の国際化を進める為、国際規格(ISO)との整合化を進める中での変更となりました。 また、本体規格へ一本化することによる技術整合性を図る事が目的です。 |
規格廃止が迫った2009年11月20日に、日本工業標準調査審議より救済措置として、附属書1の廃止を更に5年間延長して「附属書は2014年12月31日限りで廃止する」への置き換えが正式に発表され、2014年の廃止期限に向けて対応が協議されている現状です。
● 大きな問題点 | 国内で生産・流通している一般の六角ボルト・六角ナットは、JIS本体規格のものとは異なる製品が大半を占めており、JIS本体規格品は市場に流通していません。 |